サラダビーフ販売への思い
そんな立派な話ではないのですが、なぜ、一酪農家が牛肉の販売を始めたのか・・・と言うことを。
身内の話になりますが、私が嫁に来て間もない頃、いろんな農家さんと出会い刺激をとても受けていました。
羊を飼っていたり、豚、鶏、ヤギなどをみてとても飼いたくなりました。特に豚は半年で出荷できると聞いてとてもいい!!
早速、友二さんにいろいろ話をしてみました。
しかし、返ってきた返事は「う〜ん、まず、自分は牛を極めたい」と。
今の酪農家のシステムは・・・・
成牛が子牛を生む。メスが生まれた場合は自分の牧場の後継牛として育成する。
オスが生まれた場合は農協等を通して育成・肉牛農家に出荷する。
そして、親牛の牛乳は農協・ホクレンを通して出荷。
まぁ、すべての牧場がそうではないし、細かいことはいろいろありますが・・・それはさておいて。
友二さんは生まれたオス子牛も自分で育成し、牛肉にして販売したいという思い。
そして、牛乳も自分で生産者に届けたいという思い。
やはり、自分が生産しているものは責任と自信を持って販売したいという思いがあるようです。
なるほど・・・と、私は単に北海道の大自然に憧れを持って、酪農家に嫁いで少しずつですが
生産者としての自覚を持とうとしているところです。
やはり、いいもの、安全なもの、自分たちが食べたい物を作りたいです。
肉牛農家さんが気合を入れて育てた牛に比べると、全然違ったお肉になると思います。
食べなれない味だけども、それが自然の味なのではないでしょうか。
本来、牛は草を食べる生き物なのだから。
そんな、こんなで、いろんな思いはあっても行動に移せずにいたのですが。
友二さんはブラウンスイス(牛の種類です。山を歩くのに丈夫だとか。乳はチーズに向いてるとか。)の牧場にしたいと
いう思いもあるようで・・・(いろんな夢があるようです。足寄町をブラウンスイスの町にしたい!などと言ってます)
数頭の牛にブラウンスイスの精液を人工授精してます。
ホルスタインとブラウンスイスの交雑種のオスはほとんど引き取り手がいません。
(メスは後継牛として残ってます)
そこで、オスを去勢して自家用にしようと残し始めました。
ありがとう牧場は土地だけはたくさんあって放牧草が余るくらいです。
2年ほど前から自家用で消費していたのですが、せっかくだから販売したいという思いがいよいよ爆発して
行動にいたったわけです。
いろんな経費、手数料を含めると余り良い稼ぎにはなっていませんが自分たちの育てた牛を自分たちの手で直接消費者に販売できるという思いは何事にもかえがたいものがあります。
あ、でも経営のために価格が変わることがありましたらお許しください。我が家も幼い子供との生活がかかってますので。
農協任せの私たちが突然、異業種の営業・販売を行っているので至らない点がたくさんありますが、精一杯やることで補っていきたいと思います。
ちなみに、余談ですが家庭菜園の畑を耕すために豚を飼いたいと言う夢は捨て切れてませんが。
最後にまとまりのない文章を最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。
すっきりしました。
平成18年12月31日
HP担当 吉川千枝